「・・ホントにそう思う?」
そう言うと諒はすかさず私を抱きしめた。
私の顔はちょうど彼の胸元。
「・・お前だけがドキドキしてんじゃねーよ・・」
少し小声でそう言う。
私はそっと彼の心臓に耳を当ててみた。
「あ・・・!」
それはもしかしたら私よりもはるかに早い鼓動だったかもしれない。
ドキドキドキドキ・・・。
止まらない・・。
二人してなにしてんだろね。
ちょっと笑えてきちゃうよ・・。
「沙都・・キスしていい・・?」
そんなことを言った諒の顔を見てみるとめちゃくちゃ真っ赤で・・
私の目も見ずにうつむいたままだった。
・・・かわいい・・。
なんて、思っちゃうのはおかしいのかな・・?
私は無言で頷いて彼に返答した。


