胸いっぱいGYU

何年も、何年も恋焦がれた沙都が今・・手の届くところにいた。


信じられなかった。


手を伸ばせばそこにたどり着ける・・。


オレの知らない時間を過ごし成長した沙都・・。

だけど、一目でわかる・・。

沙都があの頃望んだ大人っぽい自分・・。

オレの目にはあの頃のお前の理想がそのまま立っているように見える。

美しく・・凛としている。


オレの愛した女は前にも増して輝いていた。




「沙・・・都・・・」


オレの視界に入る沙都を見ながら、彼女と別れたあの日からの記憶が蘇ってきた。

喪失感と苦しさから食事も喉に通らなかった・・。

食っても食っても吐き出した。

沙都のいない日々を嘆いた。

そんな日々から半分逃げるように海外に飛んだ。



オレの視界が揺れ出した。

沙都を見ながら止めどもなく涙が溢れてきた。

美しく、凛としたその姿に・・成長した沙都に・・。