あれからどれくらいの時がたったんだろう・・。

オレの時間は止まったままな気がする。


結局、香奈との生活はずっと続いていた。

もちろんあれから沙都に会うことは一切ない。

久住さんも高校を卒業していって大学に通う今、以前のように話すこともできなくなってしまった。


学校が終わればこの部屋へ戻り、香奈の帰りを待つ。

香奈が帰ると言われるがまま奉仕する。

まるでペットか奴隷のような日々・・。


前に久住さんに会ったときに聞いた話によると香奈が沙都に何かしでかした、というようなことはないみたいだった。

それだけでオレは救われる。

こんな生活でも耐えていけていた。



そんなオレの今の支えは『絵』だった。

絵を描いている時はなにもかもを忘れることができた。

毎日、何枚も何枚も描き続ける。

そして、美大を受験したオレは無事合格することができた。