忘れられない人がいた。
ウワベで忘れても、心の奥底では忘れられずにいた。
まだまだ未熟だった私。
でもきっと・・もう2度とあんな風に人を好きになることはない・・。
誰と出会って、誰と付き合って、誰と結婚したとしても・・・。
こ、これは・・何の冗談・・・?
悪夢だわ。
「こんにちわ、松浦諒です」
新学期の始業式。
全校生徒が体育館に集まっていた。
校長が新任の先生や臨時の先生の紹介をしている。
「わーー、沙都ぉー。あの松浦って先生結構かっこいいねー」
列の前にいた親友の神崎あすかが言う。
「まったく・・気が多いんだからー。あすかってば・・」
「やだっ、沙都。私はセンセイ一筋だもん」