翌日インターホンの音で起こされて、こんな朝から誰だと思い時間を見るついでにメッセージアプリを確認した。


梨紗からは返信どころか、メッセージに既読すらついていない。

現在、時刻は10時20分を過ぎている。今日は休みだから昼まで寝ようと思っていたのに。


「はーい、どなたですか……」


扉を開けて、視界に飛び込んできた紺色と金色にビクリと肩を跳ねさせた。


「××署の者です。高橋梨紗さんのご友人でお間違いないですか」
「……はい。そうですが」



昨晩、梨紗が殺されたらしい。凶器はタオルなどの布による絞殺。


警察を名乗る男性二人から聞いた情報と、昨日の梨紗とのやり取りを思い出して私はトイレに駆け込んで胃液を吐いた。