渋々だが了承してくれた二人だが
今、目の前に
納得していない顔の人が…


『ご相談せず、申し訳ありません』


「そういう問題じゃありません」


秘書長の怒りは最もだ
私の上司である秘書長に相談せず
その上に直接伝えてしまったのだ
そういう問題じゃない、と言ってるが
秘書長はプライドが高い



「秘書長、朝礼を始めましょう」


その時、冷静な声が飛んできた
それはいつもふざけてばかりの久慈くん

すまない、と秘書長は朝礼を開始した
朝礼中は何も触れずに進められ
他の秘書も触れることもできなかった



「紗枝さん」


それは昼休み
麻里さんにランチを誘われて
フロアを出ようとした時だった