コトン、とカップをテーブルに置き
私をじっと見てくる
真っ直ぐな目が…恐怖に感じてしまう



「らしくないわね」


らしくない?
染川優奈の言葉に眉をひそめた


「ウジウジ悩んでる貴方…。あの時みたいに鼻で笑い飛ばすくらいの勢いはどこへ行ったの?確かに憎いわ。でもね、貴方のおかげで奏は前へ進めたわ。だから、次は貴方の番よ」



染川優奈の言葉がうまく飲み込めない
私のおかげで
奏くんは前へ進めた?
それに、次は私の番?

何を言っているの?


「人は誰でも幸せになる権利はあるの。どんな酷いことをしだとしても、あなたはそれを今は後悔している…貴方には幸せになる権利があるのよ。少しは前を向きなさい」