私だけ
取り残されか感があり
周りは慌ただしく時間が進んでる
久慈くんは
飲み込みが早く
あっという間に私のサポートが
必要ないくらい一人でこなしている
先輩から見たら嬉しいこと
でも、
それなら私は必要ないということだ
「今日は俺が迎えに行くよ」
「うん、お願いね」
電車内で聞こえた声
幸せそうな声に耳を塞ぎたくなる
チラッと視線を送ると
染川優奈と目が合ってしまった
目を逸らし
何事もなかったかのように過ごす
別に羨ましいわけじゃない
ただ、耳に止まっただけ…
電車を降り
会社へと流れに沿ってあるきだす
急いでいる人もいる
だから全く気がつかなかった

