幸せになってもいいですか?



シャンプーもトリートメントも
市販で売られていない
孝が選んだものが置かれている
そして、孝が補充している

私の髪に合うと言っていた



「紗枝の髪、みんなに自慢したい」


そう言いながら
楽しそうに髪を洗う孝
さも、自分のモノのように…



「出来上がり」


その言葉に目を開けると
綺麗にブローされた髪は
キラキラと光っているように見えた

同じものを使っているのに
プロは凄いなと
こういうところだけ
孝を尊敬する


『どうせすぐ崩れちゃうわ』


そういうと
孝は笑いながら、そうだったと
私の手を引き寝室へと向かう

私と孝は恋人ではない
世間でいうと、セフレだろう