「おかーーーさん!!!まな弁当いるって事ゆってたっけ」
「聞いてないけど知ってるから作りましたよバカ娘!」
「冷たい冷たい!!冷えた手を首で温めないでー!
 あっ。やばい電車の時間ないじゃん!ちゃりで行ったら 遅れるよ~。。。送って?」



両手を合わせて目をぱちくりしておねだりしたけど

「甘えない」とひとこと言われただけでお母さんも仕事の

支度をはじめた




ほんとに時間ないから~~~



入学して早々遅刻と思ってたら大学生の兄愛斗(まなと)が起きてきた

お願いしたところ送ってくれて電車にはギリギリのところで間に合った






自称進学校なため朝から授業はみっちり。

イヤホンをつけるいが乗ってくるのをうとうとしながら

待っていた



「まなおっはよ~~」

「るいおは~」



るいは朝に強いみたいで朝からばっちりメイクもきめてる

そんなるいからの質問にどうしょうもない気持ちがよぎった



「まなさ、まだそのイヤホン使ってるんだ?」
「え、あ、うん??耳にぴったりあうし!」
「でもそれ優希?のだっけ前に貰った~とかゆってたや
 つ。元カレでしょ~まだ忘れられないんだ?」
「んー。なんだよね~」
「ま!高校での出会いあんじゃん?楽しもうさ!」


私はニコって笑う事しか出来なかった

このイヤホンは中学の時に付き合っていた

優希から貰ったイヤホンだった

優希とは人生で初めて付き合って

すれ違うたびにお互いの見せる笑顔で
 
  「すきだなぁ~」

て思えるとても純粋な恋だった

だからといって何したらいいか分からなくて

デート1回もせずにちょっと仲悪くなったくらいで

3ヶ月足らずでピリオドをうってしまった。

その後私は恋をたくさんして付き合う人を

好きって想っていたけど、どこか心の中で優希を好きって

想う気持ちがあり全然続かなかった

別れてから全然話してなかった優希とも中学最後の

クラス替えで同じクラスになり皆の協力のおかげで

友達として普通に話せる仲までにはなった