そう言って俺を抱き締める凛を離したくないと思った。
もういっそ壊れてしまおう。
２人で、この世界を、俺たちの関係を、もう、二度と戻れないとしても――。
凛といるだけで幸せだと思える俺は、この世界で１番の幸せ者だよな…。
「凛」
「…ん？」
「好きだ」
「………っうん…。私も好きよ」
「ふっ…知ってる…」
どんな壁も２人で乗り越えていこう。
この先どれだけツライことが起きても、凛が側にいてくれるなら俺は頑張れるよ。
だから、もう泣くな……。
ずっと、静かに涙を流している凛がどうしても気になった。
なんでだよ。
なんでお前はそんなに泣いてんだよ……？
「凛」
「……っ、うん？」
「……」
どうすれば凛を悲しまずにいられるだろうか。 どうすれば凛は泣かずに済むんだろうか。
いくら考えても分かんねぇよ……。
だから、凛。 一つだけ約束しよう。
「俺と、結婚して下さい」
「………え？」
どんな時も凛の側にいると誓うから。だから凛も、どんな時だって俺の側にいると誓って。
俺はもう、お前を離したりしたくないんだよ…。
