きっと仁も私のこと沢山知ってる。


知ってて、今、こうして側にいてくれてる。


それだけで本当に嬉しい。有難いなって感じるの。


理由を聞いてくれてありがとう。


心配してくれてありがとう。


ねぇ仁。


私にとって仁は唯一の親友よ。きっとこれから先、一生変わらない事実よ。



「仁さん」

「ん?」

「私と親友でいてくれてありがとう」

「……何よ急に…遺言?」

「死ぬつもりは無いけれど、言いたくなったのよ」



仁の存在に感謝してるから。


私の親友になってくれた事に感謝してるから。


だから今言いたくなったの。


どんな時だって仁の言葉は私を救ってくれるわ。



「たまにどん底に突き落とされたりもするけど、最後はやっぱり私を救ってくれる仁に感謝してるの」



もう一度小さくありがとうと呟いた私に仁は心配そうな視線を向けてくる。


その視線からは"どうしたの"って。"まだ何か悩んでんの?"って言ってる気がした。


だけど本当にそんなんじゃなくて、ただ、今言わなくっちゃって思ったのよ。



「ふっ、そんな顔しないでよ」

「いやいや! 急すぎて逆にどんな顔しろって!?」

「いつもの仁でいいじゃない」

「……いつものあたしってどんなんだっけ…」



考え込む仁を見て1人笑った。


あぁ、そうだ。


せっかくだから後にも伝えてあげよう。