「凛どうしたー? らしくねぇなー」



ポカッと私の頭に鈍い痛みを走らせた人物は素知らぬ顔して話しかけてくる。



「………んー、痛い…」

「あ、わりっ! 強かった?」

「んーん。だいじょーぶー……」

「………凛…お前…キッモ!!」

「………」



キモイキモイって2人して何さ。私のどこがそんなにキモイって言うんだよ。 確かに今日の…いや、最近の私は確かに気持ち悪いかもしれないけど。


わざわざ口に出していうことないのに…。



「嫌な幼なじみだなー」

「んぁ? 仁のことか?」

「君もですが」

「え、俺も入れちゃう系ですか…」

「入らないわけないですが何か」

「いえ……」



私のディスりに無反応な仁さんは"コイツら馬鹿だー"って目だけで訴えてくる。


いやいや、やめてよ。


私も一緒にしないでよ。


そう思ったのも束の間。仁は何かを思い出したようにこっちを見た。



「そうだ、後(あと)。凛にアドバイスしてあげたら?」

「アドバイス? 俺が?」



どこか嫌そうにえーっと言いながら私を見つめて来る。


なんだよ……。そんなに見つめられたって私は動けないからね。未だにどう仲良くなるか悩んでるんだからね。


そんな私の気持ちが通じたのか後は「そうだ!」と口を開いた。