ビッチが結婚するまで

ばあちゃんとじいちゃんに毎日怒られながら登校して、
どうしても行きたくない日はおなかが痛いと言って休んだ。

パパは1カ月に1回帰ってくればいい方。
帰ってきた日はショッピングモールに行って好きなものを買ってくれた。
どこの家族もそんなもんだろうと思っていたし特に不満はなかった。


小学校3年生になった時、担任の先生が変わった。

「新しく担任になったはやし先生です。」

はやし先生は他の先生と比べると若かった。
その日私は先生に呼ばれた。
何か悪いことしたかな?なんて考えながら着いていく。

「あゆちゃんのところはどうしてお母さんいないの?」

今なら即答している。「知らんがな!!!」と。
だけど幼かった私は先生の言う事は絶対。
1から10まで話した。
先生は笑いながら「そっか」と一言だけ。

なんであの時先生が聞いてきたのか分からない。
だけどきっと好奇心。心配している感じではなかった。