ビッチが結婚するまで

入園式の日、パパが帰ってきた。

「ごめんな。よし!小学校に行こうか。」

「うん!ランドセル赤にしたんだー!可愛いでしょ♪」

「可愛いよ。さあ、遅刻しちゃまずいから行くよ」


桜は咲いていたか覚えていない。
だけど周りはみんな【お母さん】と【お父さん】がいた。
どうして私のママはいないんだろう?
そう考えていると悲しい気持ちになった。

写真を撮ったりクラスに行って先生とお話したりして入園式は終わった。

家に帰るとパパはどこかに行く準備をしていた。

「どっかいくの?」

「ん?うん。ごめんな。」

「そっか。早く帰ってきてね!」

私は買い物か何かだろうと思っていたけど、その日からまたパパはたまにしか帰ってこなくなった。

小学校に入学してからは毎日それなりに楽しかった。
2年生になったころ、学校に行くのが億劫になってきた。
勉強は楽しくないし分からない。
休み時間も短いし眠たいときに寝れない。
そんな小さな不満が積み重なって学校をサボる日が増えていった。