ビッチが結婚するまで

その日から毎日パパとママの怒鳴り声を聞いていた。
幼稚園にも行かせてもらえなくなり、ずっと自分の部屋にこもっていた。
キティちゃんだらけの部屋はパパの趣味。
キティちゃんとダニエルくんが仲良く笑い合っているのを泣きながら見ていた-・・・


時は流れ卒園式間近
この頃には怒鳴り声も無くなり平和に戻ったと1人喜んでいた。
そんなある日自分の部屋で遊んでいるとパパとママに話があるとリビングに呼ばれた。

「パパとママは別々に住む事になったんだけど。あゆはどうしたい?」

パパの言っている意味がよく分からなかった。
どうしたいって何がだろう。別々に住むってなんで?
そんな事を考えているとママが泣きながら突然叫びだした。

「あんたがいけないのよ!私の人生返してよ!あんたなんか産むんじゃなかった!
あたしは絶対この子を引き取らない!こんな子育てたくないわ!!」

言葉の意味はなんとなく分かった。
ママが私の事をいらない子だと言ってることぐらい理解できた。

「お前!あゆの前でなんてこと言うんだ!もういい俺が引き取る!
あゆの意見を尊重しようと思ったがお前みたいな奴に渡せない!」


「パパと暮らしたらママとは一緒にいれないの・・?」

この頃はどんなに叩かれても怒鳴られてもママが大好きだった。