逃走の先のLove

「ギリギリセーフ…だな」
はぁはぁ…セーフなのはいいけど…

つかれた。
そして…
手を離してほしい。

『ちょっとぉ!雨宮先輩と東先輩手繋いで登校してたあ♡付き合ってるのかな??』

『きゃあ!美男美女素敵ねー!』

周りがざわめきだしてることを気づいていないのかわざと気づいてないふりをしているのかわからないけど…せんぱいは相変わらず手を離さない。 

男の子だからなのか
す…きだからなのか  

わからない…けど

やっぱり緊張するし意識とかもしちゃう。

色んな意味でアウトかもしれない。



「菜乃花ちゃん…。」 

「うっそおーらんってぇ東せんぱいとお、おつきあいしてたんだあ~」

いたづらっぽく笑いながらが言ってくる。普段そんな口調じゃないくせに…。

「もういいよ」
わざと怒ったふりをする。

「嘘だって!うーそ!でもなんで東せんぱい、らんの家の近くにいたんだろ…?」

「うーん。それ…なんだよね。」

まえ…デート…ってわけじゃないけどお菓子屋さんに行ったとき、たしか帰りのバスは私の家と反対方向で…。
他に行きたいところがあったのかな…。

「あっらん…東せんぱい…」

「え?」

慌ててドアの方を向くとせんぱいが立っていた。 

「雨宮サン、東せんぱい呼んでるよー」

ですよね。

「ありがとう。」

あまり気乗りしないな。ほら、周りが騒ぐし、これを見て嫌だとか言う感情抱くひとも多いだろうし…。せんぱいは一応…イケメンで優しくてモテるから。

「雨宮サン、生徒会のことで話があるんだけど今いいかな?」  

うさんくさい王子すまいる。後ろではキャーとか騒ぐ人たちいるけど。

目は笑ってない。

「…わかりました。」