逃走の先のLove

せんぱいは、なにも尋ねてこなかった。
いつもだったら
人の話を聞けだの怒られるはずだけど



変な気持ち。
気持ち悪いな。人混み…は。

いきなりせんぱいは気づいたように振り返った。

「っておまえ、カゴもたねーのかよ」

「はい。せんぱいのつきそいですから。けして私の娯楽のためではありませんし。」

そうだよ。いまはペナルティーを受けている時間なんだから自分はたのしんじゃいけないんだ。

自分のため…。
ううん。そんなこと期待しちゃだめ。
約束は必ず守られることじゃない。

学んだじゃない。

痛いほど。


「ほんとかわいくねーな。その…め…なのに。」

「?すみません、なんておっしゃいまきたか?」

「いえ、なにもおっしゃってません(^^)」

「そうですか…あっ」

菜乃花ちゃん…そう言えば食べたがってたな菜乃花ちゃん、部活とか家族とか忙しそうだし…なかなかこれないよね?

「なんだ?」

「あの…やはり、買ってもいいですか?」

「ふうん…どれ?」

「カゴもってくるので先お会計すませててください。」

「えっと…それはどういう…」
せんぱい…耳赤い。どうしたんだろ

「せんぱ…」

「オレ、買うから。どれがほしいか聞いてんの」

「いえ…それはさすがに」

「ふーん。オレに逆らうの…?」

「はい?」

「…オレがするって言ってるんだからするんだよ。」

すごい真剣そうな顔。はじめてみる。

「んでどれ?」

このまま言わないと殺されるかも…。それはいいすぎだけど。

「じゃあ、これで…。」

「あっそ。外で待ってろ混んでるから。」