思い出の空

 ある日の晩御飯。

 最近母さんとまともに会話をしていない俺が珍しく、今後どうしたいのか、俺の考えを打ち明けてみた。

 大学を卒業したら家を出ること。

 陽子と一緒に暮らしたいこと。
 まだ高校二年生の分際で何を言っているのやらと自分でも感じる部分はあったが、だとしても、これは本当の気持ちだった。

 母さんは、バカにすることなんてなく、母さんらしくアドバイスしてくれた。

 気が早い。まったくもってその通りだった。

 別にこの時冷静じゃなかったわけではないけれど、こうやって大人の意見を聴くと、将来像がうっすらと見えてくるような気がする。

 今見えているのは、大学受験の光景だ。

 浮かれたまま受けて落ちる光景だ。

 危機感が現れたというのは、良い兆候なのか悪い兆候なのか。まあ、勉強するきっかけにはなるだろう。実際今もしているわけだし。

 これからは少しずつ勉強する時間を増やしていこう。それは、必ず将来につながることだから。