走馬灯

仕事はというと、

父さんが亡くなってから

手の平を返すような態度の取引先ばかりだった。


露骨に

“あんたたちと取引してたわけじゃないから、

もう来ないでくれ!!”

と言われたこともあった。


最悪な経済状況だった。


俺たち二人で

母さんを養っていかなくてはならないんだから。


顧客を増やす相談や

営業のやり方を二人で話し合った。


しかし俺たち兄弟には

父さんの半分の商才も備わっていなかった・・・。


相変わらずの状態のままだったが、

何とか三人食べていける位までにはなってきた。