夜、採用試験の勉強をしていた。
雄介から電話がかかってきた。
「奈緒美ちゃん!ドライブ行こ!」
「んー、勉強あるから今日はやめとく。」
「でも、もう家の前まで迎えにきた!早く出てきて」
窓の外を見ると、雄介が車で迎えにきていた。
「なんで、うち知ってんの!」
「前にこの辺り通ったとき、愛菜が教えてくれた」
強引な奴と思いながら車に乗る。ジャージだし、スッピンだし最悪。
「迷惑だった?」
「んー、今日はいろいろあって、集中できてなかったからちょうどよかった!」
「俺、ナイスタイミング!!よし!海でも見に行こうか!」
前に愛菜が言ってたな。
「奈緒ちゃんは、雄介みたいな男の子が合うと思うな~。まぁ、雄介はあげられんけど!」
「雄介ってさ、愛菜から聞く限りすごく悪い奴だと思ってた。でもさ、いいところもたくさんあるよね。」
「そう?お安くしときますよ~」
「そういう発言は、ないわ~」
海を見ながら楽しい話をいっぱいしてくれた。高校のときにいた変な先生の話。すべらない話。
私は、お腹が痛くなるほど笑った。
男友達いたらこんなのかな?
女友達といるときとはちょっと違うな。楽しいんだけど、ドキドキもするな。好きなのかな?でも、相手は愛菜の元カレだし。子ども認知したんだよね。
ダメダメ!今ならやめれる!今ならやめれる!好きじゃない!
