初めてあった時、いや、初めて見た日、か。

あの日は、春で、丁度、桜が咲いていたっけ。

桜の木と、枝の隙間から漏れる光は、明る過ぎる程で、晴天と言うべき日だった。

邸の前を通ると、1人の少女が外を眺めているのを見かけた。

顔までは見えなかったものの、美人と聞いていたし、漂っていた雰囲気もまた、上品であった。

あぁ。
あれは、いつの日だったか。