そうすると、私-前世の、聖子姫だった私-が重々しく口を開く。

「この道を抜ける事が出来たならば、あなたは天に昇れる。」

「つまり、死んで、あの世………天国に逝けると言うの?」

「そうよ。」

「私が、天国に?まだ、なにもしていないのに?」

「落ち着きなさい、私。」

聖子姫は、落ち着いた声で私をなだめた。

「今、通ってきた道を辿れば、元の-現し世に戻れるわ。」