「しの…………し………の………ぶ………?」

また、あなたの声が聞こえる。
哀しそうな声で、僕の名を呼ぶ、あなたの声が。

「僕は、ここだ!ここにいる!」

僕は、思いっきり、夢の中の桜の君に叫ぶ。

「し!」

桜の君は、僕に、向かって走り出した。
しかし……………

「桜の君!!」

桜の君は、顔を隠した少女に腹を刺された。