静かに瞳を閉じ、振り返る
いつまでも色褪せぬ消えない想いを。
ーーー1998年、春
亜美12歳、中学1年生。
私は中学進級と共に、新しい街へ引っ越してきた。
新しい綺麗な家と、新生活に胸をはずませた。
中学までは自転車で10分。
緑だらけの田舎街。
肩からは安全タスキを斜めがけ、
白いヘルメットをかぶり、顎下でカチャリとロックした。
自転車のタイヤにひっかかりそうな程
長いスカートをひらひらと揺らしながら
一生懸命ペダルを漕いだ。
今日から中学生。
入学式を前日に終え、全員初めて出会う子ばかりの中
色んな期待を抱えながらの新学期。
まだまだ幼さ残る私は愛だの恋だの経験がなく
今現代ではもちろん、当時としてもかなり奥手だった。
まずは友達作り。
そして勉強を頑張って、楽しい部活に所属する。
それだけが目標だった。
