川本かなで、入社1年目。
とにかく、要領が悪い。
俺は1日に10回は声を張り上げる。
川本かなで、入社2年目。
月に1度、とんでもない失敗をやらかす。
怒鳴り続ける日々で俺の声帯に異常をきたす。
川本かなで、入社3年目。
編集部始まって以来の大問題を引き起こす。
俺の胃がキリキリと痛み出す。
川本かなで、入社4年目。
病院に担ぎ困れる。(睡眠不足 過労 貧血 栄養失調)
俺の胃が暴れだした。胃に穴があく一歩手前で死守。
川本かなで、入社5年目。
一人前の編集者になる。
俺の胃痛は継続中。
そして、現在。
川本かなで、入社6年目。
ミルキー編集部の古株になっていた。
俺に異名が付けられる(鬼)
『川本、ちょっといいか?』
「はい?……何でしょう?」
『ちょっと富井を手伝ってやってくれ。前田先生担当した事あっただろ』
川本はあからさまに顔を歪め、ちらっと富井に視線を向ける。
「………分かりました」
