漫画家との交渉。
他社の漫画編集者の元へ出向き漫画のノウハウを勉強。
印刷所との契約。
編集者の確保。
次から次へとぶち当たる課題を一つ一つ確実に片付けていく。
そして、立て直すと宣言して1年。
この業界に、ダンテ出版社 ミルキー編集部の名が知れ渡るようにまでなっていた。
気付けば、当初いた編集者は1人も残る事はなく姿を消していた。
さらにここ1年で、相当な入れ代わりでころころと代わる担当編集に漫画家も困惑していたがどうやら落ち着いてきたようだった。
黒崎曰く、その原因の1つは俺にあるようで、せめて、女編集者にはオブラートに包んで発言をしてくれと言われた。
そして、この年の春。
また1人ミルキー編集部に女の編集者がやってきた。
どうせすぐに辞めるだろうと思っていた女は、意外と肝が据わっていて根性のあるやつだった。
そいつの名前は、川本かなで。
こいつがその後、とんだ問題児になる事をこの時の俺は想像すらしていなかった。
