干物ハニーと冷酷ダーリン



出版社の近くにある本屋を見つけて少女漫画を片っ端から買い漁る。



まさか俺自身、少女漫画をこんなに買うとは思わなかった。今まで無縁だったわけで少女漫画コーナーにすら近寄った事すらなかった。




いい大人の、それも男が少女漫画を購入。
スタッフには、微妙な顔をされたが気にしている暇はない。


とにかく、一から勉強しない事にはなにもできない。



それから、文芸編集部にいた時に繋がりが出来た他社の編集者に連絡をとり、御法度同然に漫画編集者を紹介してもらった。


あれがこれがと考えている余裕はない。
使えるものは、使わせてもらう。




出版社に戻り、デスクに購入した少女漫画をぶちまける。



『黒崎!リストアップ出来てるか?』



『おー。こんな感じだな』



リストアップされたものに目を通す。

この短時間によく出来たな。
さすが、黒崎だ。