ミルキー編集部1年目。
こんな馬鹿な事はないだろうと思った。
専属漫画家がいない。
印刷所との提携がとれていない。
そもそも編集長が途中から姿を消していた。
『いやー、参ったね。まさかね、まさかだったよね。』
俺も黒崎も手探り状態で何とかやってきた。
右も左もわからないまま、がむしゃらにやってきたがついに限界がきた。
唐突に消えた編集長。
いつまでも、バイト気分な編集者たち。
こんな編集部で、漫画を託そうとする漫画家なんているわけがない。
どっから見つけてきたんだ、この編集者たちは。漫画編集に無知だった俺でもこいつらが使えない事は明らかだった。
