『いやー、今日も川本は元気だなぁ。若いっていいよなー』
『………黒崎』
徹夜続きで、さっきまで原稿や資料などで散らかってる汚ねぇデスクに埋まってたんじゃないのかよ。
『俺らもう36よ?若さには勝てねぇよ。ちょっと前までは3日寝なくても何とかなってたのによー。今じゃ1日すら持たねぇ。何これ、これが老いってやつ?』
『知らねぇよ。お前と一緒にするな』
俺はまだ3日は持つ方だ。
ついでに、黒崎ほどまだ俺はやつれちゃいない。多分。
その前に、起きたんならさっさと仕事しろよ。
『そー言えば、川本がここにきて6年になるか?月日が経つのがはえーな、おい。そりゃ俺達も歳をとるわけだな、アハハ』
もはや、その発言がオッサンである。
自覚がない事がそれに拍車をかけている。
