「いや、でも製作会社の方も計算して、、、、、あれ?鈴村先生の作品って完結間近でしたっけ?」


『、、、まだに決まってるじゃん』



「キリのいい所までは、、、、」


『アニメ12話って?あったらここまでぴょどってないでしょー』


「はっ?何でアニメ化、、、」


『だってー、あちらの新人くんがアニメ化出来るくらいのストックはあるってー、、、言ったんだもん』


「あるんですか!?」


『ないよねー』


「放送日を、、、」


『来春スタート、、、明日、広告出ちゃうってーってもう今日だね』


焦点の定まらない黒崎さんの目が右往左往。

デスクチェアに項垂れ座っている黒崎さんは灰になりかけている。

いったい、どれくらいのペースで原稿を上げれば追い越し現象を回避できるのだろうか、、、。


怖くて聞けない。

嫌だ。胃が痛くなってくるじゃん。


放心状態で何も出来ないあたし達は、編集部のオブジェ化となっていた。


暫くして、打ち合わせ室から帰還した水城さんから黒崎さんは朝イチで鈴村先生の所へ。

あたしはアニメ製作会社へ行くように言い渡された。