「川本さーん!あたし達の部屋ここですよ」


先頭を行く高橋さんの後に続き、二人にしては広い部屋に持っていた荷物を端に置く。



「川本さん、近く歩きませんか?」


「んー、ごめん高橋さん。あたしここに居るよ。ちょっと寝不足だし」


「そうですか?じゃあ、あたしその辺散歩してきますね!」


「うん、行ってらっしゃい」



まだまだ元気な高橋さんは、座る事もなく飛び出していった。


一方のあたしは、1人ぽつんとお茶を啜る。

何だかなぁ…。

昔はあたしもあんな風にワイワイキャッキャしてた時代もあったのに。


これが若さってやつなんだろうか。


二十代だからまだ若いと自分自身思っていたのに、体は正直だった。