『ああ、おい!高橋』



編集部を出る所で、水城さんが急に立ち止まり振り向く。


後についていたあたしは、案の定水城さんに激突した。


痛いです。水城さん、あたしの鼻が低くなるじゃないですか!只でさえ低くいのに。



『ちょうどいい機会だ。お前もこい』




高橋さんは、パソコンなら顔をあげるとポカンとしてこちらを見る。


『企画会議だ。見ていて損はない』


「は、はい!」


上司命令とはいえ、可哀想に。

あんな戦場に入社僅かな高橋さんを巻き込むなんて。

見て下さいよ、滝くんと富井くんか悲惨な顔してますよ。


先週あった部数会議で水城さんに連れられて出席した二人は、会議と言うものがどんなのかを体験したが故の同情の眼差し。



黒崎さんなんて、ニコニコ、、、いやニヤニヤしていた。

1人だけ、楽しそうですね。