『病院には行ったのか?』
「……いえ、ちょっと気力がなくてですね、、、」
『熱は?薬は飲んだのか?』
「……大変申しにくいのですが、どこにしまったのか記憶になくて、、、」
なんであたし、仕事以外にも水城さんに頭が上がらないのでしょう。
不甲斐ない事この上ない。
『もういい。寝てろ。鍵を貸せ』
「……へっ?」
『買ってきてやる』
えっ、あ、あの。今、何時ですか?
買ってくるって、薬局とかやってる時間なんですか?
ああ、コンビニがあるか。
いや、違う。本当にそんな事はどうでもよかった。
「いや、大丈夫ですよ!そこまで水城さんにしてもらえないですし、、、あるんです!部屋のどこかに確かにあるんです」
『すぐに見つからないなら意味ないだろ』
まぁ、そうなんですけど。
上司に、それも仕事終わりであろう水城さんにパシリみたいな事させられないですよ。
黒崎さんなら、妥協しますけど。
そんなわたしの心情を察してほしい。
