「で?相手どんな子よ」


学校の校門を出て、並んで歩き出す私たちの影が長く伸びている。

小さい頃は同じくらいの身長だったのに、ってかむしろ私の方が大きいくらいだったのに、いつの間にか蒼斗の方が大きくなっていて、私は中2くらいで止まっていて。

蒼斗の肩の位置に丁度私の頭が来るくらいになっていた。


「うちの部活のマネージャー」


ドヤ顔。

マネージャーと付き合ってんだぞ、いいだろ!というドヤ顔。

その顔がまた小学生みたいで可愛くて。


「蒼斗のクセに生意気だぞ!」

「なんだよそれ、漫画に出てくるガキ大将の台詞みたいだな」


私の気持ちなんて知るわけもない蒼斗は終始上機嫌だった。