「イヤ!!」


わたしは、思い切り大貴の手を払い除けた。


「も、桃ちゃん?」

「さ…触らないで!
近寄らないで!!イヤ!!」


わたしは、狂ったように叫び、大貴から離れた。


「桃…ちゃん…?どうして…」


「…松原さん…今日は早退して、病院に行きなさい」



先生は何かを察したように大貴を宥め、わたしに言った。


わたしは先生に言われた通りに、病院に行った。





わたしが行ったのは、精神科。



そこでわたしは、男性恐怖症だと診断された。




結局、わたしは恐怖症を克服することができず

大貴とは別れてしまった。