ドスッ――


腹部に、鉛がのしかかったような痛みが奔った。

「……うっ…」


もう…

ダメだ。



わたし、ここで犯される。



ぼろぼろに…メチャクチャにされるんだ………。





わたしの意識はそこで途切れた。


「……ん…ん?」


気が付くと保健室のベッドで寝ていた。


「あぁ、目が覚めたのね」

保健医の先生が、わたしのところまで来て心配そうに首を傾げた。


「怖い思いしたわね…。
もう大丈夫よ」

「先生…わたし…」

「たまたま通りかかった子がね。
あなたたちを見て、人を呼んでくれたの。
あなたは何もされてないわ。
安心して。ね?」


先生の手が、とても暖かかった。

ぼろぼろと…大粒の涙が零れ落ちてきた。



「桃ちゃん!!」

バタバタと、慌ただしく、彼氏…大貴(タイキ)が入ってきた。


「……た…大くん…」

「大丈夫?!俺…俺のせいで…!!」

「大くんのせいじゃ…」

「ごめん……ごめん…桃ちゃん」


大貴の手がわたしの肩に触れたとき――