「あ、来た!!」

私は、約束の時間二十分遅れで着いた。

「もー、遅いよ?なんかあったの?」

「いえ、先生に学級委員の事について話してたんですよ」

「そーなの?…て、すごい汚れてるじゃん!何したの!?」

華山先輩はすごく心配そうに言った。

「転んでしまったんですよ」

苦笑いをして、なんとか誤魔化そうとする。

けど、やはり華山先輩は変なとこで、鋭かった。

「…なにかあったんだよね?」

「・・・」

「言いたくないなら言わなくていいけど…いつでも相談して?」

「・・・」

華山先輩は優しい笑顔をして、私の耳元で言った。

「俺の家、近いし来る?」

「…!?」

私は、少し顔を赤に染める。

「はい、決定!」

「えぇ!?」

華山先輩は私の腕を掴んで歩き出した。