1年5組

360度どこを見ても知らない人だらけ。
誰と話そう。このままじゃひとりぼっちになってしまう。

焦りはしてるけど誰にも話しかけれなくもどかしくてもどかしくて。

突然、肩をポンポンと叩かれました。
後ろを振り返ると腰近くまでありそうな黒髪にぱっちりした二重でとても笑顔が可愛い子が座っていました。
第一印象はお人形さんみたいで元気そうな子。

「ねぇ、どこの中学から来た?私、田嶋実優(たじま みゆう)。私の中学から来た子少なくてさー...。」
私は話しかけてくれて嬉しかったですが、突然話しかけてくれた実優にどう接すればいいのか分からなく戸惑っていました。

「私は町田咲桜(まちだ さお)。〇〇中学校から来たよ。実優ちゃんは?」
聞かれたことと質問し返すことしか出来ませんでした。
「私は✕✕中!近いじゃん!ってか、呼び捨てでいいよ!私も咲桜って呼ぶし!」
そう言って笑った実優はとても可愛く向日葵のようでした。

私は気づいたら、実優と実優の友達の白野梨乃(しらの りの)という子と一緒にいるようになりました。

梨乃は少しおとなしい子で肩までの茶色い髪が魅力的で、とても小柄ないわゆる"守ってあげたくなる女子"でした。

入学して2週間ほど経つとクラスの団結力を高めるための2泊3日のキャンプイベントがありました。

男女各3人ずつの合計6人にグループを組まなくてはいけなくて、実優の友達の男子達と組むことになりました。





「咲桜だっけ?初めて話すよな〜。実優といつもいるけど大丈夫?このゴリラ暴走してない?」
身長が180cm近くあるであろう田口俊(たぐち しゅん)くん。
実優をゴリラ呼びって勇気あるなぁ...。

「はぁ〜!?何言ってんの?咲桜と話したいって言ってたから話すチャンスあげたのにふざけてんの!?」
「ばっ!お前、それは言っちゃいけないやつだろ!?」
何で話したいって言っちゃダメなのかは分からないけどこうやってワイワイするの楽しいなぁ...。
やっぱり同じ中学の子が多いっていいなぁ。
梨乃も楽しそうにしてるし。

皆が楽しそうにしてる中、私と同じように少し後ろで微笑ましそうに見ている男子がいた。

その子は同じグループになった桃田優くん。
ワックスでセットしたのであろう茶色の髪の毛は今風って感じで、身長は170cmより少し上くらいかな。

キリッとしてるけど実優達を見る目はとても優しくて。

「同じ中学でしょ?話に入らなくていいの?」
「だいじょうぶ。同じ中学でもないし。咲桜だっけ?咲桜は話に入らなくていいの?」
「うん、私も同じ中学じゃないから何か話に入りづらくてさ。」




それから少しの間、私は優くんと2人で話していました。

優くんと話しているのは教室でガヤガヤとうるさいはずなのに、とても静かな空間で話しているようなくらい、とても楽しい時間でした。

そして、ドキドキワクワクの2泊3日が始まりました。