ゴミがそこら中にある暗い部屋


PCやら携帯端末やらが放つ冷たい光


ドアの外に置かれている食事


それが、現実の私、瑞月柚樹。


こんな現実から、あの世界へ飛んでいけたら。



『ユグドラシル・オンライン』に…。


あそこだけが、私の居場所
ユヅは、明るくて、爽やかで、強くて…

ほんとの私と、正反対の存在…


私は今日も、自身の片割れを
もう慣れた手つきで
妖精の世界へと
飛翔させる。


カチッ

ー・ー『ユグドラシル・オンライン』ー・ー

カチカチッ
ー・ーログインー・ー