取り残された私は唖然と突っ立っていた。






ほんとに行っちゃったよ…






今日からひとり暮らし…のはずだったのに昨日決まった、急な同居。



実はママとパパは美園財閥と言う、


とっても有名な財閥の社長、副社長さんなんだよね。




だからその仕事関係で、ママの生まれ育ったハワイで仕事があるんだって。




私も行きたかったけど学校があるから行けなくて…







「おい、姫瑠(める)。早くリビング行くぞ。
いつまでも玄関につったてんじゃねーよ。」







突っ立ている私を見て陽翔は当たり前のように言ってくる。







『な、なんでまだいるのよ!!だったら早く帰ればいいじゃない!!』


「ふーんそんなこと言うんだ?じゃあ俺が居なくなってもいいのな?
誰か知らねーやつが入ってきたり、天気悪くてすっげぇ雷が鳴ってたりした時とか。

ひとりで大丈夫なんだよな?」



『うぅ〜…ひどいよ、わかってて言うなんてっ〜…』