「キスしたせい?」
「違うっ」
ねぇ…おかしいの。ここ最近。
「ごめんな」
好きじゃないはずなのに。
「謝んないでよっ!」
同棲を始めてから。
「じゃ、一つお願いしていい?」
ドキドキが止まらなくて…。
「何?」
「一緒に寝て?寂しい」
凪が頭から離れないの――
「分かった。凪が寝るまでね?」
こんなことをあっさり承諾するのは、やっぱり幼なじみだからだと思う。
ゆっくりと凪のベッドに入る。
凪は温かかった。
…あぁ…寝れるかも…
この温かさは寝れる…。うん、寝よう。
さっきまで泣いてたことなど忘れて、あたしはそのまま眠りについた。
「凪ぃ~」
そんな寝言を漏らしてしまっていたらしいけど。
きっとあたしは幸せな世界にいたんだろうな…と思う。
ねぇ、凪…
あたし一体どうしちゃったのかなぁ?
幼なじみだからドキドキするの?
…違うよね。
じゃぁ、この気持ちは何―――…?