守ってくれる大きな手

ピーンポーン

夜の8時、郁美は恭太の部屋に訪れた。

「はい」

「あ、こんばんは」

「あ、愛馬さんこんばんは、どうしたの?」

「あの、これ、」

「え、生姜焼きじゃん」

恭太は郁美が持つタッパーの中身を見て子供のように声をあげた