守ってくれる大きな手

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恭太の車中

車の中は沈黙が流れた。音楽でも流せばいいものの、FMさえ流れない。この沈黙が嫌だったのか、郁美が先に口を開いた。

「刑事さんは、うちどこなんですか?お仕事で疲れているんですから、遠回りなんてさせたくありません」

「俺も、家、すぐ近くだから」

「だったらいいんですけど」

「君は?家どこ?」

「あ、すぐそこの○○アパートです」

そういうと、恭太の表情が変わった。運転中で前を見ているが、郁美にも表情が変わったのがわかった。

「どうしたんですか?」

「いや、どんな偶然だ、俺もそのアパートだ」

「え、そうだったんですか?実は私、今日、そのアパートに越してきたんです」

「そうか、まだ高校生だよね?一人暮らし?」

「はい、親戚に預けられてたんですけど、もう、高校もあと少しだし、どっちみち、一人暮らしすることになるから、いいと思って」

恭太は郁美の家が複雑なんだなと察したのか、それ以上のことを聞くことはなかった。
すぐに2人のアパートに着いた。まぁ、もっと遠くに家があれば2人のこの沈黙な時間は苦痛でしかなかっただろう