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「俺ら最後みたいですね」


「うん…早く行かなきゃ」


「そうっすね」


私たちの会話に反比例している私たちの行動。


歩くペースは遅いし、急ぐ感じもない。


……本当にいいのだろうか。


…………ん?

なんだろうあの部屋。


妙な臭いに雰囲気……もしかして。




私は目先に見つけた、少しだけ襖の開いた部屋を見つけた。



「ねぇ、先に行ってな。
後から行くから」


「え、でも危険ですよ」


「私を誰だと思ってるの?」


「…す、すみません。
けど1人にさせるわけには…!」


「あなたは他のところに加勢してあげて。絶対あなたのことを必要としているところがあるから。」



私はそう行って彼の背中を押し、ほぼ無理矢理先に行かせると、その部屋に入った。



………うわ。


臭いはクスリだったか。



密輸だけじゃなくて、使ってやがった。


私は証拠のために携帯を出すとその部屋の至るところ、証拠として残りそうなところを写真に収めた。