しばらく走っていくと、いろんなところで喧嘩が勃発していた。
私、どうしよう。
とりあえず奥に進むか。
この場に私はいなくても充分勝てると思うし。
「お嬢、後ろっ……!」
すると私に気づいた1人の下っ端がそう叫んだ。
ばっと後ろを向くと金属バットを持って殴りかかってくる血まみれの男。
「うぉらぁぁっ!!!」
うわ……えぐ……
私はそれを避けると金属バットを掴み、回し蹴りをした。
「ぐぁっ…」
「…びっくりさせんな。」
そう言ってその男の顔面に一発かまして意識を飛ばせると金属バットをそこらにおいた。
「お嬢、お怪我は?」
「大丈夫、ありがとうね」
さっき私に声をかけてくれた下っ端は、戦っていた相手を倒すと私に駆け寄ってきた。
「一緒に行きましょう。1人では危険です」
……私よりあなたのほうがボロボロなのに。
「…そうね。」
そして私はその下っ端と奥へ進んだ。


