そして週末の夜。 私は今御門組の前にいる。 樹さんの指示で動くことになっている。 明人さんは車で少し離れたところで待機。 そして私の隣には夏目だ。 「いいか、やばくなったら逃げろ」 夏目は私を見ずそう言う。 「………夏目もね」 久しぶりに喧嘩するからな。 道場で練習したからって油断は禁物。 私が手を握ったり開いたりしていると、樹さんの指示が携帯に届いた。 よし、行くか。