「えっと、陽葵ちゃん? 何がどうなって……」 「………なに、考えって」 「なんでキスしてんの」 どことなく焦っているように聞こえる佑の声によく話を聞いていたらしい陸の声。 そして直球な凪の声が背後から聞こえる。 「………私もわからない」 力なく呟いた私の言葉に、この場からもうこれ以上の声はなかった。