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そうして始まった宴はなかなか終わらなくて。


みんなともたくさん話をした。

佑は家を継ぎ、陸もお医者さんになった。

まだまだ見習いだと言っていたけど。

すごいや。

そして凪はサラリーマンとして佑の会社で働いているらしい。

昴はというと、天霧組に入っていた。

輝に誘われたとかなんとか言ってたな……

だけど驚いた。

1回この世界から足を洗っているのかとばかり思っていたら、陽炎を辞め、私が行ったらすぐに来たのだと言うのだから。


……….絶対みんな知っててわざと黙ってたな。


私は………





この先何をしたらいいのか。


まだ何も決まってはいない。


だけど、それをまたゆっくり時間をかけて探していくのもいいかなって。


もう25歳なんだけどね。





「……ふぅ」


みんなはまだ騒いでいるけど、少し抜け出して自室へ来た。


懐かしいな。



そして久しぶり。



そういえばあのマンション……

まだ私の部屋として残してあるみたいなんだよね。

私はもう引き払っていいって言ったのに。


みんな手がつけられないだのなんだの言って。

結局は私のために残してくれてるんだよな。







クローゼットに手をかけると、制服を見つけた。


うわ…懐かしい。


これ始めてみた時は着方がイマイチ分からなくて樹さんに教えてもらったっけ。



あはは、馬鹿だなほんと。





なんて思い出に耽っていると、扉が開いた。


「みんな……」



昴に凪に佑に陸。

こんな大勢で抜け出したらバレちゃうよ?


「ここにいたのか~」


凪はそう言ってズカズカと入ってきた。


「お、制服とか懐かしい」

陸まで……


「ちょっと、みんな。
それに陽葵ちゃん、主役がいないってみんな大騒ぎしてるよ」


そしてそれを呆れたように佑が言う。


やっぱバレたか。


「えへへ、なんだか少し暑くなっちゃって」


「まぁ確かに酒臭いし……」

「そういう凪もお酒臭いよ?」

「ガーン」

大人になっても変わらないなぁ、みんな。





「戻るぞ」




昴も、少し老けた?



昴の声でみんな戻るかーと歩き出す背中に私は言った。



「みんな、ありがとう。
出会えてよかった」




するとみんな足を止め私を見ると、優しく笑った。



「こちらこそ」

佑、ちゃんと笑えるじゃない。


「当たり前」

陸、相変わらずだね。


「今度弟達にも会ってよ。五月蝿いんだあいつら。」

凪、そんなこと言ってホントは大好きなくせに。


「俺も会えてよかったよ」


昴、珍しく素直だなぁ。






するとみんな、昴と私だけを置いて行ってしまった。


「え?」

ちょっと、待ってよ。


「後は若いおふたりさんで。」

いやあんたも同い年よ凪。

「珍しく昴が頼んできたからね」

陸、どういうこと?

「ちっ」

それに昴は舌打ち。


「みんなにはうまく誤魔化しとくから。」


佑?












…………みんな行っちゃった。



「どういうこと?」