ーーー遡ること10分前。 午前6時。 自室にて。 私は目を覚まし、朝食に向かうため身なりを整えていた時だ。 コンコン、 誰かが私の部屋のドアを叩く。 「はい」 「明人さんが呼んでる」 ドア越しに聞こえるこの声は…夏目-Natume-か。 「わかった。すぐ行く ありがとう」 夏目に言われ、ささっと残りの身支度を終えて私は部屋を出てこの屋敷の一番奥にある大きな扉へ向かった。